日本製鉄など4社、製鉄プロセスでの水素活用プロジェクトを開始

日本製鉄など4社、製鉄プロセスでの水素活用プロジェクトを開始

日本製鉄株式会社、JFEスチール株式会社、株式会社神戸製鋼所、一般財団法人金属系材料研究開発センターの4社は、コンソーシアムを結成し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)から公募された「グリーンイノベーション(GI)基金事業/製鉄プロセスにおける水素活用プロジェクト」に採択されたことを発表しました。4社は、2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進しています。

本日、4社のコンソーシアム委員による第1回水素製鉄委員会を開催し、今後のグリーンイノベーション基金事業にかかわる開発計画を協議するとともに、4社間の協力強化と開発活動の促進を確認しました。併せて、各社が担当する研究開発設備の具体的な建設計画について報告を行い、既実施分も含め、今後、着実に実行します。

コンソーシアムメンバー
 委員長   佐藤 直樹 日本製鉄株式会社副社長
 副委員長  福島 裕法 JFEスチール株式会社副社長
 委員    坂本 浩一 株式会社神戸製鋼所執行役員
 委員    小紫 正樹 一般財団法人金属系材料研究開発センター専務理事
 プロジェクトリーダー  野村 誠治 日本製鉄株式会社 フェロー 先端技術研究所長
 副プロジェクトリーダー 渡辺 隆志 JFEスチール株式会社 技術企画部長

〇各テーマの研究開発設備建設計画
【研究開発項目1】高炉を用いた水素還元技術の開発

①所内水素を活用した水素還元技術等の開発
・日本製鉄(株)東日本製鉄所君津地区第二高炉において常温水素系ガス吹込み設備導入
2025年度下期実機検証開始予定
②外部水素や高炉排ガスに含まれるCO2を活用した低炭素化技術等の開発
(製鉄プロセスからCO2排出 50%以上削減を実現する技術)
・日本製鉄(株)東日本製鉄所君津地区において試験高炉改造
 2022年5月試験開始
・JFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区において小型カーボンリサイクル試験高炉
 (150m3規模)建設 2025年4月試験開始予定

【研究開発項目2】水素だけで低品位の鉄鉱石を還元する直接水素還元技術の開発

①直接水素還元技術の開発 ※1
(高炉法と比較して CO2排出 50%以上削減を達成する技術)
・日本製鉄(株)波崎研究開発センターにおいて小規模試験シャフト炉(1t/hr)建設
 2025年度試験開始予定
・JFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区において小型ベンチ試験炉建設
 2024年度試験開始予定
※1) このテーマのみ、日本製鉄、JFEスチール、JRCMの3社で実施する

②直接還元鉄を活用した電炉の不純物除去技術開発
(大規模試験電炉において不純物の濃度を高炉法並みに制御する技術)
・日本製鉄(株)波崎研究開発センターにおいて小型試験電気炉(10t)建設
 2024年度試験開始予定
・JFEスチール(株)東日本製鉄所千葉地区において小型試験電気炉(10t)建設
 2024年度試験開始予定
・(株)神戸製鋼所高砂製作所において小型商用炉(20t)改造
 2022年度試験開始予定


〇本プロジェクトのスケジュール(案)※2

日本製鉄など4社、製鉄プロセスでの水素活用プロジェクトを開始

※2) 経済産業省「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトに関する研究開発・社会実行計画より引用
 https://www.meti.go.jp/press/2021/09/20210914002/20210914002-2.pdf
今後も4社協力のもと、グリーイノベーション基金事業に関わる技術開発を促進し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを強力に推進し、各プロジェクトについては可能な限りの前倒しを検討してまいります。

■詳細はNEDO公表の資料をご参照ください。
 https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101503.html


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