【 北海道電力株式会社 】 屋内培養試験の様子
一般的な藻礁(コンクリート製:写真上)と低炭素藻礁(バイオマス燃焼灰製:写真下)に同じ数のコンブ種苗を付着させ、同じ環境条件と期間培養した結果を示すもの。
留萌市と北海道電力株式会社は、「留萌海域におけるブルーカーボン事業に向けた海草(藻)培養技術開発」に関する共同研究契約を締結したと発表しました。
ゼロカーボン北海道の実現に向けて、道内で様々な取り組みが行われている中、CO2の新たな吸収源として、ブルーカーボンに注目が集まっています。
ブルーカーボンは、海草(藻)やマングローブ、干潟などの海洋生態系によって吸収・貯留された炭素のことであり、わが国の海藻生産量の7割を占める北海道は、ブルーカーボンによるCO2吸収・貯留ポテンシャルが非常に高い地域と考えられます。
留萌市はブルーカーボンに着目し、留萌港において大学と共同でコンブなどを養殖するブルーカーボン推進試験を実施しており、気候変動対策への貢献のみならず、留萌海域の水産資源回復と水産業活性化を目指しています。
一方、北海道電力は、これまで培ってきた火力発電所の石炭灰利用技術を応用した低炭素藻礁※ の材料(基質)の研究を行っています。これまでに、一般的なコンクリート製と比較して製造過程のCO2排出量を抑制し、コンブの成長促進にも資する成分を含む「バイオマス燃焼灰」を用いた基質を開発し、現在は、ブルーカーボンによるCO2吸収・貯留量を増やすため、基質の改良を進めています。
同研究では、留萌海域において、海草(藻)類の成長が促進される低炭素藻礁の実海域培養試験を実施します。具体的には、同海域に生息するコンブなど海草(藻)類の種苗を生産し、低炭素藻礁に付着・成長させ、実海域で培養することにより、基質の製造方法や培養方法の最適化と事業性評価を行います。また、培養のモニタリング調査の効率化についても検討します。
留萌市と北海道電力は、それぞれの知見を活かし、本研究を進めることで、ゼロカーボン北海道の実現や地域の課題解決に向けて取り組みます。
※藻礁 : 海草(藻)類が付着・成長しやすいよう加工したブロックを海中に沈めたもの。
<共同研究の概要>
◆主な試験項目
(1)海草(藻)類の種苗生産
(2)海草(藻)基質の作成
(3)基質への種苗付着試験(屋内)
(4)種苗が定着した基質を用いた実海域培養試験
(5)モニタリング調査
◆研究期間(予定) : 2022年10月~2024年3月
◆研究場所 : 留萌市 留萌港

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