東電と日立造船、福島県で廃炉関連製品製造「東双みらい製造株式会社」を設立

東電と日立造船、福島県で廃炉関連製品製造「東双みらい製造株式会社」を設立

東京電力ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表執行役社長:小早川 智明)と、日立造船株式会社(本社:大阪府大阪市、取締役社長兼CEO:三野禎男)は、「東双みらい製造株式会社を設立したと発表しました。

今年 4 月、使用済燃料キャスク、デブリ収納容器など、廃炉に向けて必要となる様々な中核製品を製造する工場を設置するための共同事業体を設立することで合意し、その後、両社で会社設立に向けた準備を進めてきました。

東京電力は、「復興と廃炉の両立」の実現に向け、これまで東京や海外に発注していた廃炉の中核技術・製品について、将来的には浜通りで開発・製造し、地元経済の中長期的な柱とすることを目指すなど、福島県浜通り地域への廃炉産業集積に向けて取り組んでいます。

また、日立造船は、1978 年に使用済燃料の輸送キャスクを国内メーカーとして初めて製造して以来、数多くの輸送・貯蔵用キャスクの納入実績を有するとともに、米国の使用済燃料・高レベル放射性廃棄物の輸送・貯蔵容器に係る設計、輸送、コンサルティングを行う NAC International Inc.を子会社化するなど、国内外で使用済燃料等の輸送・貯蔵に係る技術・技能を蓄えています。

東双みらい製造では、こうした両社の知見を活用し、廃炉産業集積の一環として、2025 年度中の操業開始を目指して浜通りに廃炉関連製品の工場を建設します。同工場では、使用済燃料キャスクを製造するとともに、将来的には、燃料デブリ保管容器の製造を予定するなど、安全かつ着実に廃炉を進めることへ貢献します。また、これまで県外で製造してきたような高機能製品を、中長期的に浜通りで生産することで、地元福島の復興に貢献します。

東京電力と日立造船は、これまで日常生活を支えるインフラ企業として社会に貢献してきましたが、今後は、東双みらい製造を通じて、ユーザー企業とベンダー企業との共創により製造プロセスの効率化を目指すとともに、廃炉関連製品工場を軸にしながら地元企業とも密接に連携し、浜通りの経済、雇用、人材育成等に貢献します。

【新会社の概要】
 会社名  : 東双みらい製造株式会社
 本社所在地:(当面)福島県双葉郡楢葉町大字山田岡字美シ森 8(Jヴィレッジ内)
       ※今後、楢葉町内(別箇所)の工場建設に合わせて、本社所在も別途検討
 代表者  : 磯貝 智彦
 設立日  : 2022 年 10 月 20 日
 資本金  : 15 億円(東京電力HD:67%、日立造船:33%)
 従業員数 : 数十名の予定(設立時約 10 名)
 事業内容 : 輸送・貯蔵兼用キャスクや燃料デブリ保管容器の製造、販売
       ※当面は福島第二原子力発電所向け使用済燃料キャスクを製造
 URL  : https://www.tmmfg.co.jp/



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