川崎汽船、舶用バイオ燃料を使用した鋼材輸送船の試験航行を実施

川崎汽船、舶用バイオ燃料を使用した鋼材輸送船の試験航行を実施

川崎汽船株式会社は、バイオバンカーの先駆的な供給会社である GoodFuels と舶用バイオ燃料の供給契約を締結し、JFE スチール株式会社の協力のもと、同社運航のスープラマックス型バルクキャリア「ALBION BAY」において舶用バイオ燃料を用いた試験航行を実施したと発表しました。

同社におけるバイオ燃料の試験航行実施は、昨年 11 月の自動車専用船に続いて 2 回目となります。

同船は本年 7 月 24 日に JFE スチール株式会社西日本製鉄所において熱延コイルの積載を完了し、揚地パキスタンに向けて航海を開始しました。8 月 3 日に航路途中のシンガポール港にて GoodFuels 社より舶用バイオ燃料の供給を受け、シンガポール出港後に舶用バイオ燃料を用いた試験航行を行い、8 月 16 日に揚地へ到着しました。

一般的にバイオ燃料は環境負荷低減が可能な代替燃料であり、既存の舶用ディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用することができます。バイオディーゼル単体は従来の化石燃料と比べてライフサイクル(原料の栽培から最終的な燃料利用迄)で約 8 割から 9 割の CO2 削減効果が期待できます。今回のトライアルではこのバイオディーゼルと従来の化石燃料を混合したバイオ 燃料を使用しています。

また、同社運航のケープ型バルクキャリアにおいても、同様の試験航行を JFE スチール株式会社向け原料輸送で計画しており、お客様のサプライチェーンにおける海上輸送全体で脱炭素化への貢献を目指します。

同社の環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」(注 1)では、国際海事機 関(IMO)が定める 2030 年目標である「CO2 排出効率 2008 年比40%改善」を上回る「同 50%改善」 という目標を設定し、更には 2050 年の目標として GHG 排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げています。自社の脱炭素化を通じて社会の脱炭素化の支援も推進し、“人々の豊かな暮らしに貢献する”ことを目指していきます。そのアクション プランとして当社は今後も環境負荷低減が可能な代替燃料を導入し、目標達成に向け取り組みます。

(注1)「“K” LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
GHG 削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、及びバイオ LNG、合成燃料等のカーボンニュートラル燃料の導入を掲げています。
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/management.html


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