岩谷産業、鉄骨橋梁・建機などの厚板鋼板を切断する「水素切断機」を販売

岩谷産業、鉄骨橋梁・建機などの厚板鋼板を切断する「水素切断機」を販売

岩谷産業株式会社(本社:大阪・東京、社長:間島寬、資本金:350億円)は、グループ会社でプレス機や切断機を製造・販売するコータキ精機株式会社(本社:静岡、社長:小黒二郎)と共同で、水素ガス100%を使用して鋼板を切断する水素切断機を開発し、本日より販売を開始しました。

今回開発した水素切断機は、鉄骨橋梁、建機などの厚板鋼板を切断する機械設備です。従来のアセチレンやLPGといった切断ガスの替わりに、100%水素ガスを使った切断が可能となり、切断時にはCO2を全く排出致しません。水素ガス自体の熱が集中しやすいという特性により、従来のガス切断と比較して歪みが少なくなるメリットもあります。また、デジタルマスフロコントローラを使用してガス流量をNC制御することで切断条件の再現性を高め、火口の選定及び安全逆火防止装置、ガス検知器の2重設置対策により安全性の向上を図りました。

100%水素のガス切断機をラインアップしたことにより、コータキ精機はあらゆる切断ガス(酸素と、アセチレン・LPG・ハイドロカット・水素)を対象としたガス切断機の取り扱いが可能となり、顧客の様々なニーズに対応します。

同社は脱炭素社会の実現に向け、水素エネルギー社会の早期実現に取り組んでおり、その実現には、水素のグローバルサプライチェーンの構築はもとより、エネルギー用途としての水素アプリケーションが増え、利用促進が図られることも重要となります。

今回の水素切断機はサプライチェーン全体でのCO2削減に寄与します。この開発にとどまらず、さまざまな水素の用途開発を進め、脱炭素社会の実現に貢献します。

※ハイドロカットとは、水素ガスをベースにエチレンを混合した当社オリジナルの切断用プレミックスガス

岩谷産業、鉄骨橋梁・建機などの厚板鋼板を切断する「水素切断機」を販売
(左) t28 ㎜鋼板   (中) t45 ㎜鋼板  (右) t100 ㎜鋼板
水素ガスによる切断サンプル(材質:SS400)

■水素切断機の仕様
 品名        : PC-5000CNC-HG
 機体形式      : 門型構造
 駆動方式      : ラック&ピニオン
 予熱ガス      : 水素ガス
 切断ガス      : 酸素ガス
 メーカー希望小売価格: オープン価格
 早送速度      : 16,000(mm/min)
 入力電源      : AC200V/220V 三相50/60Hz
 NC制御装置     : FANUC製0iF・31iM55
 機械精度      : ±0.5mm(総合罫線精度)


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