米国・リンデンガス火力発電所6号機で水素を利用

国・リンデンガス火力発電所

株式会社JERAは、子会社であるJERA Americas Inc.を通じて、米国・リンデンガス火力発電事業を手掛ける事業会社に参画しており、この事業会社が、米国の大手石油精製事業者であるフィリップス66との間で、精製所で生産された水素を含むガスの引き取りに関する契約を締結したと発表しました。

同事業会社は、リンデンガス火力発電所6号機において、隣接するフィリップス66のベイウェイ石油精製所から供給される水素を含むガスと天然ガスの混焼を行えるよう、2022年頃の完工を目指し、既存のガスタービンの改造工事を進めます。完工後、リンデンガス火力発電所6号機は、最大40%までの水素の混焼が可能となり、最大で6号機からのCO2排出量の約10%に相当するCO2排出量が低減できる見込みです。

水素は、キャリアの技術開発が必要なことから、日本での発電利用には時間を要すると考えられています。同社は、技術的課題の解決に取り組むとともに、水素が利用可能な米国において、先行して発電所での利用を進めることで、今後の国内外の事業に展開可能な技術力や経験の蓄積を目指します。

JERAは、「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロに挑戦しています。火力発電についてはよりグリーンな燃料の導入を進め、発電時にCO2を排出しないゼロエミッション火力を追求しています。今後とも、主体的に脱炭素技術の開発に取り組むとともに、経済合理性を確保すべく努力を重ねていくことで、エネルギーの脱炭素化に貢献します。



◆ 発電所概要 ◆
事業会社名 Linden Cogen Holdings
出資者 JERA (50%)、EGCO、日本政策投資銀行、GS-Platform Partners
所在地 米国 ニュージャージー州リンデン市
(ニューヨーク市より南東に約30km)
発電容量 97.2万kW
発電方式 1-5号機: 天然ガスコンバインドサイクル発電
6号機:  天然ガスシンプルサイクル発電
商業運転開始 1-5号機: 1992年
6号機: 2002年

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