日本郵船、3回目のバイオ燃料での試験航行を実施

日本郵船

日本郵船は、本年6月に続いて3回目の同社グループによるバイオ燃料での試験航行を実施したと発表しました。

日本郵船が所有し、日本郵船グループのTata NYK Shipping Pte Ltd社(タタ・エヌワイケイ・シッピング社、以下「タタNYK社」)が運航するばら積み船「FRONTIER SKY」は、インドの大手鉄鋼メーカーであるTata Steel Limited社(以下「タタ製鉄社」)向けの貨物輸送でバイオ燃料を使用した試験航行を実施しました。

バイオ燃料は、再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料にする燃料で、バイオ燃料を燃焼させる際の二酸化炭素(CO2)排出量は実質ゼロとみなされます(注)。世界の外航海運で船舶から排出される温室効果ガス(Greenhouse Gas、以下「GHG」)削減の要請がますます高まる中、バイオ燃料は、重油に代わる船舶用燃料の中でも、現在すでに利用可能なものとして注目されています。

同船「FRONTIER SKY」は、船舶用燃料を広く取り扱う豊田通商ペトロリアム社の協力のもと、11月14日にシンガポール港でバイオ燃料を補油し、インドのダムラ港までの航路で試験航行を実施しました。

今回の試験航行は、サプライチェーンにおける海上輸送での脱炭素化を目指すタタ製鉄社と、バイオ燃料での過去2回の船舶の試験航行を通じ、その安全性とGHG削減効果などをさらに検証したい日本郵船の目的が合致して実現しました。日本郵船がバイオ燃料の補油手配と機関運転計画作成などの技術面のサポートを行い、タタNYK社が試験航行のための運航面での協力を行いました。今後、この試験航行で得られた知見をタタ製鉄社、日本郵船、タタNYK社の3社で共有し、脱炭素化に向けた協業を推進します。

日本郵船グループは、今後もバイオ燃料での航行の本格運用化に向けた検討を進め、お客様の環境課題解決に最大限のソリューションを提供することで、脱炭素化への取り組みの輪を業界・地域を問わず広げます。


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