商船三井、燃料供給船がバイオディーゼル燃料を用いた運航に成功

「テクノスター」:二重底・二重船殻の燃料供給船。2017年竣工。

株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛)は、同社のグループ会社である商船三井テクノトレード株式会社(代表取締役社長:八田宏和)の保有・運航する燃料供給船「テクノスター」が、油藤商事株式会社(代表取締役:青山裕史)より供給されたバイオディーゼル燃料(以下「BDF」)を用いた運航に成功したと発表しました。

また、日本で初めて、日本海事協会(Class NK)によりこのBDF燃焼時に排出される窒素酸化物(NOx)が、MARPOL条約等における排出規制を満たしていることが認証されました。

今回利用したBDFは、回収した廃食油をメタノールによってエステル交換し生成される脂肪酸メチルエステルを燃料として利用するものです。

BDFはバイオマスエネルギーの一つであり、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しますが、原料の植物はCO2を吸収してバイオマスを再生産することから燃焼時のCO2排出量を削減できます。今回供給されたBDFは、国内で初めてA重油との混合比率を3割以上に高めて利用し、これにより25~30%のCO2排出量削減を見込みます。

商船三井グループでは2021年6月に発表した「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」において、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標としています。その実現に向け「クリーン代替燃料の導入」戦略を掲げており、バイオ燃料を化石燃料に替わる有効な代替燃料の一つと位置付けています。今後BDFのみならず新規代替燃料の導入を積極的に進めることで、自社からのGHG排出削減のみならず、お客様や社会の環境負荷低減のニーズにも応えていきます。

※ グリセリンと脂肪酸で構成されている油脂を、メタノールと反応させてグリセリンと脂肪酸を分離し、脂肪酸とメタノールが結合した脂肪酸メチルエステルを生成する反応。

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