【 出光興産 】 事業展開イメージ
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:木藤俊一)は、同社が実施する「最先端のATJ(※1)プロセス技術を用いたATJ 実証設備の開発と展開」が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の一つとして採択されたと発表しました。国内初の商業規模SAF(※2)サプライチェーン構築によるSAFの社会実装を目指します。事業期間は2022年度から2026年度の5年間(予定)で事業規模は457億円になります。
■NEDOグリーンイノベーション基金に採択された事業の概要
同事業では原料となるバイオエタノールの国内外からの調達(年間18万KL)及び世界初の10万KL級ATJ製造商業機の開発に取り組み、2025年度に当社千葉事業所内にATJ技術によるSAF製造装置を建設し、2026年度から供給を開始します。また、製造コストについては100円台/Lの実現を目指すと共に、品質保証体制を確立し、競争力あるSAFの安定供給を実現します。これらにより、原料の多角化を含めた国内初の商業規模サプライチェーンを構築し、SAFの早期社会実装を目指します。
国際航空輸送業界においては、気候変動対策としてICAO(国際民間航空機関)が定めた「2021年以降のCO2排出量を、2019年のCO2排出量までに抑える」という目標の達成に向け、具体的対策が検討されています。その手段の一つとして導入・活用が注目されているSAFは、日本国内では商業生産体制がいまだ確立されておらず、国産SAFの安定供給実現に対する社会的要請が高まっています。
同社はエネルギーの安定供給とともに社会課題の解決に貢献することを責務と認識し、2030年ビジョンとして「責任ある変革者」を掲げています。「中期経営計画の見直し(2020~2022年度)」にある通り、代替航空燃料であるSAFの社会実装を通じて、航空分野におけるカーボンニュートラルに向けたエネルギートランジションに貢献するとともに、既に航空業界より示されている2030年に使用燃料の10%をSAFへ置き換えるというマイルストーンに向けて、2030年に年間50万KLの国内生産体制を構築すべく、本事業の初号機を皮切りに、2号機以降の展開についても検討します。さらには、エタノールを原料としたバイオ化学品事業への展開も見据え、当社製造拠点及びコンビナート全体での「CNXセンター化(※3)」を目指します。
※1 ATJ:Alcohol To Jet
エタノールからSAFを製造する技術・プロセスで、SAFの国際規格「ASTM D7566 Annex5」として認証されている。
※2 SAF:Sustainable Aviation Fuel
原材料の生産・収集から燃焼までの過程で、CO2の排出量が少ない持続可能な供給源から製造されるジェット燃料。
※3 CNXセンター化
CNX=Carbon Neutral Transformation。CO2フリー燃料であるアンモニアサプライチェーンの構築や廃プラスチックリサイクル技術等による循環型モデル構築などを実現し、既存の製造拠点を従来の原油精製型コンビナートから新たな低炭素・資源循環エネルギーハブへ転換すること。

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