【 日本郵船 】 発電用のタービン
日本郵船株式会社は、Bluenergy社(注1)が実施するシンガポールのオフグリッド域(注2)での潮流発電(注3)実証事業に参画すると発表しました。
1. 背景
同社はこれまで、中期経営計画 “Staying Ahead 2022 with Digitalization and Green” に基づき、グリーンビジネスの創出に取り組んできました。2019年にはシンガポール島とセントーサ島をつなぐ橋(セントーサ・ボードウォーク)において、シンガポール初となる潮流発電実証事業に参画しています。
2. 同実証事業について
電力会社の送電網(グリッド)につながっていない“オフグリッド域”における、潮流発電実証事業です。 潮流発電は、気象条件等に影響を受ける風力発電などとは異なり、年間を通じて水量・方向が安定している潮流を利用するため、発電量の予測が立てやすい非常に効率的な再生可能エネルギーです。同社は、同実証事業の発電データから発電効率、蓄発電コストの試算、蓄電装置の検証等を進めます。
3. Bluenergy社について
Bluenergy社は、発電・蓄電・配電を統合した海洋再生可能エネルギーのソルーションプロバイダーです。Bluenergy社が独自に開発したBi-Directional構造(注4)の発電タービンは既に試験段階に入っており、並列・複数設置において年間1ギガワット時の電力を生産することが可能なうえ、小型であるために設置場所の制約を受けづらいという特徴があります。
4. 今後の展開
日本郵船は2022年4月にESGブランド「NYK GREEN EARTH」(注5)を立ちあげました。同実証事業で得られた知見を活かし、海洋再生可能エネルギーの商用化に取り組むことで、企業と社会の持続的な発展・成長とともに、新たなエネルギーバリューチェーンの構築を目指します。
日本郵船グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」を2021年2月3日に発表し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を進めています。2022年3月24日には、2021年度のESG経営の具体的な取り組みと施策、超長期視点での持続可能な成長戦略を紹介する「NYKグループESGストーリー 2022」を発表しました。
同社グループはESG経営を力強く推し進めるべく潮流発電をはじめとした再生可能エネルギーの研究・活用に積極的に取り組み、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進します。
(注1) |
Bluenergy Solutions Pte Ltd ウェブサイト: https://www.thebest.energy/ |
(注2) |
オフグリッド域 電力会社の送電網につながっていないエリアのこと。 |
(注3) |
潮流発電 海洋の潮力のエネルギーを利用して発電を行うこと。発電の予測が可能で気象・海象による影響が少ない。 |
(注4) |
Bi-Directional構造 満潮・干潮の双方向の流れを利用して効率よく発電することができる。 |
(注5) |
NYK GREEN EARTH 日本郵船のグリーンビジネスを通じた、低・脱炭素に向けた新しい価値創造の取り組みを対象としたブランド。 |

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