関西電力とオリックス、蓄電所事業へ参入・電力需給安定と再エネ導入加速を目指す

関西電力とオリックス、蓄電所事業へ参入・電力需給の安定と再生可能エネルギーの導入加速を目指す

関西電力株式会社は、オリックス株式会社と、和歌山県紀の川市で蓄電所事業※1 を実施すると発表しました。2024年4月の事業開始を目指し、同社初となる大型蓄電池(定格出力48MW、定格容量113MWh※2)を導入します。

同事業は、大型蓄電池を電力系統に接続し、電力の余剰時には蓄電し、不足時には放電することで、電力需給の安定化や再生可能エネルギーの導入加速に寄与することを目的としています。

国内では、2050年のカーボンニュートラルの達成に向け、再生可能エネルギーの導入拡大が進む一方で、発電量の変動が大きくなり、変動に対応する調整力の確保が課題となっています。また、電力需要の少ない時間帯には、再生可能エネルギーの出力抑制が発生しており、再生可能エネルギー活用の課題となっています。

同事業では、調整力の供出や再生可能エネルギーの余剰電力の吸収、需給ひっ迫時の放電が可能であり、これらの課題解決につながります。

事業開始以降、需給調整市場※3 や日本卸電力取引所※4、容量市場※5 等電力市場での取引を通じ、電力需給の安定、および、カーボンニュートラルの実現に貢献します。

今後、事業開始に向けて、2022年8月から設置工事を開始します。


※1: 一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和 3 年度補正 再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業」に採択
※2: 1日1サイクルの充放電をした場合、一般家庭の約 1.3 万世帯の1日の使用量に相当
※3: 一般送配電事業者が周波数調整や需給調整を行うための調整力(電力)を、市場を通じて、効率的に調達・運用するために2021年4月から開設された市場
※4: 発電事業者と小売事業者の間の電力売買を行う取引所
※5: 将来にわたる日本全体の供給力(kW)を効率的に確保する市場

蓄電所事業の概要
<蓄電所の概要>
 名  称: 紀の川蓄電所
 事業開始: 2024年4月予定
 設置場所: 関西電力送配電株式会社 紀の川変電所構内
 定格出力: 48MW
 定格容量: 113MWh
 敷地面積: 約8,000㎡
 電池方式: リチウムイオン電池

関西電力とオリックス、蓄電所事業へ参入・電力需給の安定と再生可能エネルギーの導入加速を目指す
紀の川変電所 俯瞰図

<事業体制>
 関西電力株式会社:蓄電池の運用
 オリックス株式会社:蓄電池の保守・メンテナンス、アセットマネジメント
 紀の川蓄電所合同会社:紀の川蓄電所の運営

<紀の川蓄電所合同会社>
 設立  : 2022年6月1日
 代表者 : 高山 知也
 所在地 : 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号
       東京共同会計事務所内
 出資比率: 関西電力株式会社50%、オリックス株式会社50%


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