静岡ガス、タイの太陽光発電事業に参画

バンコク

静岡ガス株式会社(代表取締役 社長執行役員 岸田裕之)は、タイ王国でエネルギー事業を展開するVNET Power Co., Ltd.と、タイで太陽光発電事業に参画すると発表しました。本件は、静岡ガスとして海外で初めての再生可能エネルギー案件となります。

両社は2020年6月5日、太陽光発電による電力供給事業を目的とした合弁会社「VNET SG Power Co., Ltd.」(新会社)を設立しました。2021年7月7日、新会社の第1号案件としてタイ北東部にあるラーチャパット・マハサーラカーム大学との間で売電契約を締結しました。同大学内の校舎などの屋根に太陽光発電設備を設置し、発電した電力を20年間にわたり供給します。発電出力は2,139kWp※1、年間予測発電量は約270万kWh※2で、タイの標準的な家庭の約1,100世帯分の年間消費電力量に相当します。新会社はタイで同事業の水平展開を目指します。

本件は、環境省が実施している「令和2年度二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業※3」に採択されました。静岡ガスは東南アジアを海外事業のコアエリアと位置づけ、積極的に現地でのエネルギー事業へ参画していく方針です。

タイは、2019年に決定した電源開発計画に基づき、天然ガスや再生可能エネルギーの割合を増やし、脱石炭火力、脱原子力を目指す方針を打ち出しました。全電源に占める再生可能エネルギー(輸入水力は除く)の割合を2037年までに20%に高めることを目標に掲げており、豊富な日射量という強みがいかせる太陽光発電に注目が集まっています。

静岡ガスグループは2021年2月に公表した2021-23年の中期計画で、再生可能エネルギー事業や海外事業を新たな成長事業と位置づけ、重点投資する方針を示しました。本事業を通じて、脱炭素社会の実現を推進し、国内外における地域社会の発展に寄与します。


※1 キロワットピーク。太陽光などの自然エネルギー発電の発電設備容量を表す単位です。1kWpは、平均して1kWの発電ができる設備を示します。

※2 キロワットアワー。電力量の単位です。1kWhは、1kWの発電を1時間続けたときの量を示します。また、電力を消費する場合にも使われます。

※3 日本企業が優れた脱炭素技術等を活用し、開発途上国における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行う事業です。開発途上国における温室効果ガスの削減とともに、JCMを通じて日本及びパートナー国の温室効果ガスの排出削減目標の達成に資することを目的としています。優れた脱炭素技術等の初期投資費用の2分の1を上限として補助を行います。制度は2013年から開始され、現在までに約160件以上の支援事業が採択されています。本案件ついてもタイ政府と日本政府の協力のもと実施されています。



◆ 新会社概要 ◆
会社名 VNET SG Power Co., Ltd.
所在地 159/21, Serm-Mit Tower, Unit 1401, 14th Floor, Sukhumvit 21 Road (Asok), North Klongtoey, Wattana, Bangkok 10110
代表者 Sopon Punyaratabandhu
設 立 2020年6月5日
資本金 1,880万バーツ(約6,500万円、1バーツ=3.5円にて換算)
出資構成 VNET Power社 51%、静岡ガス49%
主な事業内容 ・太陽光発電エネルギーサービス事業の実行
・タイおよび周辺諸国におけるエネルギー関連の事業機会の調査および営業活動

◆ 関係する会社の概要 ◆
会社名 VNET Power Co., Ltd.
所在地 159/21, Serm-Mit Tower, Unit 1401, 14th Floor, Sukhumvit 21 Road (Asok), North Klongtoey, Wattana, Bangkok 10110
代表者 Sopon Punyaratabandhu
設 立 2004年2月13日
主な事業内容 ・電力事業、電力事業への投資
・太陽光発電設備の設計/調達/建設を含む建設工事請負(EPC)、運用管理及び保守点検(O&M)

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