都市ガス(家庭向け)のスイッチング状況をグラフ化しました

2017年4月の家庭向けガス小売自由化から、丸5年が過ぎました。
各エリアごとに切替状況は異なりますが、それぞれに切り換えが進んでいます。

業種別やエリアベルでのガス小売の販売額・販売量・契約数などは、「電力・ガス取引監視等委員会」のサイトで、毎月、公開されています。
https://www.emsc.meti.go.jp/info/business/gas_report/gas-results.html

その公開データの中から、家庭向けガスの新規契約件数と、契約全体に占める割合の推移をグラフにまとめてみました。



1.家庭向け都市ガスのスイッチング件数の推移

都市ガスのスイッチング件数のグラフ

ガス自由化のスタート時は近畿エリアでの切り換え件数が伸びていますが、2019年前半に100万件に達するあたりで、関東エリアが近畿エリアのスイッチ件数を追い抜きました。その後、関東エリアも近畿エリアもスイッチ件数が増加しますが、時間の経過とともにその伸びは鈍化しています。また、関東エリアでは切り換え200万件を超えていますが、近畿エリアでは150万件を越えてからさらにペースダウンしており現状のぺースだと200万件達成は難しそうです。



2.家庭向け都市ガスのスイッチング「シェア」の推移

都市ガスのスイッチング「シェア」のグラフ

こちらは、先ほどの切り換え件数とは違って、都市ガス契約全体に占める切り換えの割合(シェア)の推移のグラフです。各エリアごとで、都市ガスの供給件数の母数(全体)が大きく異なりますので、このようなグラフとなります。

関東エリアではスイッチング数はエリア別で1位ですが、シェアで見ると近畿エリアや九州・沖縄エリアに劣りますし、中部・北陸エリアにもわずかながら劣ります。 近畿エリアでは、既にガス契約数全体の25%(4分の1)がスイッチングしたことになります。また、九州・沖縄エリアでは切換件数は35万件弱ですがシェアは近畿エリアと同等の4分の1程度になります。


今後、しばらくは、天然ガスの価格高騰や、ガスとセットで販売する電力の不足も続きますので、各社が積極的な切替促進キャンペーンを実施することができず、現状維持が続くことが予想されます。




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