IHIと東北大学、アンモニアバリューチェーン共創研究所を設置

周南コンビナートアンモニア供給拠点整備基本検討事業、資源エネルギー庁の支援事業に採択

国立大学法人東北大学(所在地:宮城県仙台市、総長:大野 英男)と株式会社IHI(所在地:東京都江東区、社長:井手 博)は、2022年9月1日、両者の連携拠点となる「IHI×東北大学アンモニアバリューチェーン共創研究所(以下「共創研究所」*1 )」を仙台市内にある東北大学産学連携先端材料研究開発センター(MaSC)に設置したと発表しました。

燃焼しても二酸化炭素(CO₂)を排出しないクリーンなエネルギー源であるアンモニア(NH₃)を利用したカーボンニュートラル社会実現に向け、製造から輸送・貯蔵、利用までのバリューチェーン構築に向けた課題探索と技術を通じた解決手段の創出を推進します。

IHIと東北大学、アンモニアバリューチェーン共創研究所を設置
東北大学で行われた開所式の様子
(左から:東北大学総長 大野 英男 氏,IHI相談役 斎藤 保 氏)

東北大学とIHIは、2013年から燃焼分野を中心に燃料アンモニア利用技術の研究開発を世界に先駆けて共同で取り組み、国の主導するプロジェクトへの共同応募、共同研究、IHIからの研究者派遣、相互技術交流を積極的に推進してきました。このたびの共創研究所設置によりこの協力関係をさらに強固なものにし、バリューチェーン全体の課題探索と解決にともに取り組むことで、アンモニアを利用したカーボンニュートラル化を推進していきます。

共創研究所では、共創研究所構成員のみならず、課題に応じて東北大学とIHIのエキスパートを柔軟に加えて共創活動を進めます。アンモニアバリューチェーンにおける課題の深掘りと解決策を確立していくことで、成果の早期社会実装につなげていきます。

東北大学とIHIは、アンモニアを活用したカーボンニュートラルへの取り組みで、これからも世界をリードします。

【共創研究所の概要】

1.名称
  IHI×東北大学 アンモニアバリューチェーン共創研究所

2.目的
  アンモニアバリューチェーン構築に向けた技術開発の中長期的推進

3.活動内容

東北大学とIHIの資源を最大限活用し、アンモニアバリューチェーン構築に向けた技術開発の中長期的推進を行う。
①アンモニアバリューチェーン構築に向けた技術課題の探索
大学・企業合同で、アンモニアバリューチェーンに存在する課題の探索と課題解決に向けて必要な技術の明確化を図る。
②探索した課題の解決に資する、研究開発計画の立案と推進
明確になった技術を確立するため、共同研究の企画大学・企業担当者のマッチングを実施し、成果の創出につなげる。

4.運営体制

(1)運営総括責任者
  東北大学 流体科学研究所 藤森 俊郎 特任教授(研究)(IHI 技術開発本部 技監)
(2)運営支援責任者
  東北大学 流体科学研究所 小林 秀昭 教授

5.設置場所

東北大学 産学連携先端材料研究開発センター(MaSC)

6.設置期間

2022年9月1日~2028年3月31日


(*1)共創研究所:

東北大学内に企業との連携拠点を設けるとともに、東北大学の教員・知見・設備等に対する部局横断的なアクセスを可能とすることで、共同研究の企画・推進、人材育成、および大学発ベンチャーとの連携をはじめとする多様な連携活動を促進する制度。

IHIのホームページへ



【過去記事】 配送NW|水素・アンモニア供給


【最新記事】 配送NW|水素・アンモニア供給