ENEOS、静岡「清水製油所跡地」を中心に次世代型エネルギー供給プラットフォームを構築

ENEOS、清水製油所跡地を中心に次世代型エネルギー供給プラットフォームを構築

ENEOS株式会社(社長:齊藤 猛)は、清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)を中心とする次世代型エネルギーの供給拠点ならびにネットワーク(以下「次世代型エネルギー供給プラットフォーム」)を構築することを決定したと発表しました。

同社は、2020年7月に静岡県と、2021年7月に静岡市とそれぞれ次世代型エネルギーの推進と地域づくりに係る基本合意書を締結し、次世代型エネルギー供給プラットフォームの構築に向けた検討を進めてきました※1

今回、清水製油所跡地に太陽光発電設備、大型蓄電池、自営線、水電解型水素ステーションなどを設置し、再生可能エネルギー由来の電力および水素(グリーン水素)を製造、供給することになりました。同事業では、エネルギーマネジメントシステム(以下「EMS」)を活用して各設備の最適制御を行うことにより、当地で発電した地産の再生可能エネルギーの有効活用を図ります。

また、災害時(停電時)には自立的にエネルギー供給を行うことにより、地域の防災、減災にも貢献します。

同事業は、脱炭素先行地域に選定された静岡市の取り組みの一つに位置づけられており、環境省の脱炭素化事業※2に静岡市と共同応募し、採択を受けています。また、水電解型水素ステーションは、静岡市内において初の取り組みとなるものです。

今後、ENEOSは、2024年4月の周辺施設への電力供給開始、および2024年度中の水素ステーション開所を目指します。また、同事業の展開により、地域の再生可能エネルギー由来電力およびグリーン水素の利活用促進に繋がり、地域との相乗効果が生まれるよう、引き続き静岡県および静岡市と連携し、脱炭素社会の実現に貢献する地域づくりを推進します。

※1 2020年7月16日公表
「静岡市清水区袖師地区を中心とした次世代型エネルギーの推進と地域づくりにかかる基本合意書」の締結について
2021年7月14日公表
「静岡市清水区袖師地区を中心とした次世代型エネルギーの推進と地域づくりに係る基本合意書」の締結について
※2 令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(脱炭素イノベーションによる地域循環共生圏構築事業)のうち、地域の再エネ自給率向上やレジリエンス強化を図る自立・分散型地域エネルギーシステム構築支援事業(本年7月20日採択)

設備概要(計画)
所在地 清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)
エリア敷地面積 約42,000㎡(次世代型エネルギー供給プラットフォーム部分)
主要導入設備 太陽光発電設備 約3,000kW
大型蓄電池 約7,700kWh
自営線、EMS
水電解型水素ステーション

特徴
再エネ地産地消 ・太陽光発電設備で発電した電力を、自営線を介して周辺施設、水素 ステーション内の水電解装置(水素製造装置)へ供給。
エネルギーの
最適制御
・大型蓄電池の充放電、水素製造装置の稼働管理などを組み合わせて EMSによる最適制御を行い、地産の再生可能エネルギーの有効活 用や需給安定化を図る。EMSによる制御で得られた知見を今後の 電気事業に活用していく。
・静岡市の脱炭素先行地域の取り組みとして、市域の太陽光発電の余 剰電力を活用したエネルギーの地産地消を推進することとしてお り、当該余剰電力の活用を検討中。
モビリティ
サービス
・水素ステーションにおいて、再生可能エネルギー由来のグリーン水 素をFCV、FCバスへ供給。
・再エネ利用促進エリアにおける新たなモビリティサービスの展開を 今後検討。
レジリエンス ・災害時(停電時)に、太陽光発電設備、大型蓄電池、水素製造装置を活用して電力、水素を供給し、地域の防災、減災に貢献。

ENEOS、静岡「清水製油所跡地」を中心に次世代型エネルギー供給プラットフォームを構築
清水製油所跡地(清水油槽所内遊休地)位置図

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